毒林檎のevangelist

「Mac evangelist」という言葉をご存じだろうか?
今を遡ること10年以上も前、当時すでにまいな〜だったMacにベタ惚れしたユーザー達はapple社に頼まれもしないのに、自ら「 evangelist(伝道師)」となって、世にMacの素晴らしさを説いて回ったのだった。
が、その努力も空しく、憎きマイクロソフトがかの「windows95」を発売した時、すでに勝負はついていたのかもしれない。(遠い目)

そういう私はどうかというと、人にMacを勧めたことはほとんどなかった。
「パソコン新入生」には「世の中の標準だから」と迷わず窓機を勧めてきた。
唯一の例外は故郷の父と竹馬の友だけ。(もっともこれは勧めたというよりは「押しつけた」と言うべきだろうが。)
自分自身まいな〜故の苦しみをたっぷり味わってきたからってのは表向きで、どうせ私みたいな「Macの楽しみ方」する人間なんてまずいないだろうっていじけてる部分があったかもしれない。

で、ここで新たなる出逢いが訪れる。
「彼」を仮に盆夫さんとしよう。(爆)
彼とはWEB上のとあるコミュニティで出会った。
その彼が私の「地下室」スタックに興味を持ってくれたのだ。
しかし生憎彼は「窓機使い」。
何と彼は諦めずにかの「バジリスク」をトライしてくれた。
私もサポートは惜しまなかったのだが、結局はうまくいかなかった。
が、その時私の部屋には北海道のはまちさんから頂いたばかりのPowerBook190cが眠っていた。
いや、眠らせるつもりで頂いたわけではなかったのだが、結局それがきっかけで私の「悪い病気」が再発してDuo2300c をゲット。
見事190cは余ってしまったのだった。
で、ふと私は思いついてしまったのだ。
「よしっ、190cを盆夫さんに進呈しようではないか!その方が190cも浮かばれるに違いない!!」

・・・何て薄情なヤツだ。
「Mac OSに触ったコトがない」とおっしゃる盆夫さんのために解説ファイルまで付けた190cは私の元を旅立っていった。
が、さすがはMac、盆夫さんの手元に届いた190cは起動しなかったのだ。
北海道からお嫁に来て間も無いというのに、「後妻」によって我が家を追われたのだから、そりゃあスネてるのに違いない。
「起動してもフロッピー・マークが点滅してるだけで・・・。」
そこではまちさんからすかさずサポートが入る。
「内蔵HDDのコネクターが緩んだんでしょう」って。
何とMac初心者にイキナリPowerBookの分解をさせることになってしまったのだ。
が、ここで盆夫さんはがんばってくれた。
見事190cは復活し、私のスタックを楽しんで下さっているとのことだった。

これで終わったら面白くない。
盆夫さんはこともあろうに私が送りつけた190cの「林檎の毒」に当たってしまったのだ。
今にして思えば、イキナリ分解までさせたのがまずかった・・・いや、よかったに違いない。
前にも書いたがPowerBookというやつ、バラせばバラすほど愛しさが募るものだから。

「もう少し新しいMacが欲しいですねえ。」
彼は迂闊にも「笑うせ〜るすまん」(自爆)に口を滑らせてしまったのだった。
「一応USB使えるといいかなあ。」
となるとターゲットは・・・・・G3 PowerBookも考えたがまだまだ高値。
となるとだいぶん価格の落ちてきたiBook初期型はどうだろう?
「え〜〜っ、このデザイン、『オトコの道具』って感じじゃないですよ。」

「何贅沢ぬかしてけつかるねん!文句は出すモン出すヤツが言うもんじゃい、ボケェ!!」

で、ある夜、私と盆夫さんはお〜くしょん会場にいた。
狙いは初期型iBook366MHZ。
結果は・・・彼もがんばったのだが終了目前の「御指名買い」の客にあっさり入札価格をつり上げられてゲーム・オーバー。
落胆した彼に「悪魔」は再び囁く。

「ダンナ、先日格安でゲットしたPowerBook1400cってのがありますけど、190cと差し替えましょうかい?」


もちろん盆夫さんが二つ返事で了承したことは言うまでもあるまい。
なんたってタダなんだもん、オトコならイヤと言うはずがないことぐらいは百も承知の上だ。
ただ・・・この「タダ」は彼の体に林檎の毒をさらにそそぎ込むことになるはずだ。
こうしてまた新たな重症林檎中毒患者が増えていく。
その責任?そんなもん知ぃ〜らないっと!!(爆死)

P.S.
何でお前がPowerBook1400cなんか持ってるんだって?
盆夫さんのおかげで、人様を林檎の「底なし沼」に落とし込むカイカンを味わっちゃった「悪魔」が、2人目の犠牲者を狙ってスタンバイしていたのだよ。

毒林檎 Mark2


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