〜WANTED!〜

今年の初め、お〜くしょんでG3改マシンをゲットした私は、すでにお〜くしょん・ジャンキーだった。
日本橋でんでんタウンのジャンク屋巡りの趣味のない私が巡るのはNETのジャンク・ショップ。
欲しい品物名で検索すれば欲しいものなんてあっと言う間。
振込手数料や送料がかかるのはちと痛いが、日本橋まで出かける交通費やあの街を歩き回る労力を考えると決して高いとは感じなかった。

それはちょうど去年の年末年始に里帰りした際、母親に父親のボケ防止にパソコンを1つ送ってと言われたことがきっかけであった。
昔私と妹が使っていた部屋には、妹のダンナが持ち込んだお古のDOSマシンが置いてあって、毎晩食事が終わった後、父親はその部屋で将棋ソフトを楽しむのが日課だと言うのだ。
父親が「パソコンの手が読めてしまってもう面白くない」というそれは、何と昔懐かしい5インチ・フロッピーに入っているような代物。
確か当時所有していたpowermac4400の付属のCD-ROMに「AI将棋」が入っていたことを思い出した私は、「今度夏に帰省するときに安い中古Macを買って持ってくるよ。」と約束したのだった。
それどころか妻の実家で飲んだ時にすっかり気が大きくなった私は妻の父親にも同様の約束をしちゃったのであった。
まあ、双方ともインターネットには興味がないと言うので、一番安いpowermacで十分だろう。
お〜くしょんではそれらが数千円以下で取引されていることはすでに知っていた私は余裕綽々だった。

私の実家の父は古い学習机の上にパソコンを置いていたので5000系のperformaにすることは初めから決めていた。
自分自身のファーストMacがperforma575だったこともあって、私は一体型のperformaが好きなのだ。
(そのくせ同じ一体型のiMacは最後まで遠ざけていたってのは何なんだろう?)
本当は5400系の黒Macか、最終進化型powermac5500が欲しかったのだが、いずれも予算内には収まりそうもなかったのでそれはぐぐいと我慢、ジャンク価格のperforma5210に決定。
まさか妻の実家用に差をつけるわけにはいかないからそちらはperforma6210とした。
いずれもppc603/75MHZ、その他のスペックも共通だった。

やがて商品が届いた。performa6210は何の問題もなし。古いのに実にきれいで、付属のCD-ROMまで付いていた。(575に付属のものとで「おばあちゃんとぼくと」を2枚持っていてもいいことは何もないのだが)
問題は肝心のperforma5210の方だった。
まず・・・・こんなキタナイMacを見たのは初めてだった。
ベージュと言うより黄色である。
しかも通気孔のスリットの部分のプラスチックが脆くなってあちこち割れているではないか。
思わず気絶しそうになったがこれはぐっと堪えるしかあるまい。
パソコンなんだから、見かけは悪くてもちゃんと動けば文句は無いのだ。
とりあえず、電源コードを繋いで起動を確認した私は、新規インストール作業に取りかかった。

当時、自らが愛用していたのは「OS8.1」で、68Kマシンでも動く最後のOSであった。
で、迷うことなく「OS8.1」をコピーしてある外付けHDDから起動して・・・・あれっ?!
起動途中でエラーメッセージが出て止まってしまうのである。
何度やってもダメ。
もう二度と思い出したくもないが、メッセージは「このパソコンにはインストールできないよ。」ってことらしい。

何でだよっ?!68Kでだって動くOSだぜ!
腐ってもpowermacの5210で何で動かないんだよ〜?!

パソコン相手に怒鳴ってみても空しいのでパソコンのトラブルをWEBで調べる術は知っていたので一応チェック。
何と・・・今度こそ本当に気絶しそうになった。
「5210の初期ロットにはロジックボードに欠陥があるものがあり、この場合はアップデートできない。」
この事実が発覚当時はapple自身もそれを認め、無償修理は行っていたらしいが・・・完璧に手遅れである。
粗大ごみ一丁あが〜り〜〜〜!(泣)
つまり・・・

「腐ってもpowermac」ではなく
「腐ってるpowermac」だったのだ!!

当時カキコして遊んでいたBBSでそのことを愚痴ったら、「亀さん、powermac6300のロジックと差し替えちゃえばいいよ。共通だから。」とのアドバイスを頂く。
まさに地獄で神様にあった気分!
というのもすでにお〜くしょんで6300/120もゲットしちゃってたのだった!
(何に使うつもりだったのかは覚えていない。確か、TVチューナー付いてて格安だったからだっけ?)
当然のように差し替えは問題なく終わった。
スペックを比べるとHDDも6300/120のは1.2GB、5210のそれは500MBだから差し替え、CD-ROMドライブは同じ4倍速だからそのままで良しっと。
ところが・・・・、5210のCD-ROMドライブも実は死んでいた。
つまり・・・ブラウン管とフロッピードライブ以外、全部ダメじゃん!!!(号泣)

何はともあれボロい姿だけど中身別物の「5210」は夏の帰省の際に実家の父親の元に収まった。
今も毎日彼の食後の将棋の相手を無事務めてくれているらしい。
そしてわが家には6300の抜け殻と挿す気も起こらない欠陥ロジック、壊れて放り出したままのCD-ROMドライブが残ったのだった。
ちなみにそれから1カ月もしない内に、ソフマップの中古品売り場で、5210と6300にしめてかかった金額よりはるかにお安い値段で無改造のpowermac5500が置かれていたのは見なかったことししよう。

古い機種には発売当時のユーザーしかしらない「怖いロット」が存在する。
お小遣い程度だからちょっと開けて遊んでみようと思ってるアナタ、くれぐれも油断めさるなよ!

P.S.
実はオマケがある。
5210に挿さっていたイーサネットカードは6300のボードに挿しておいた。
が、インターネット導入の予定のない実家では果たしてそれが動くのかは不明のままだ。
また後にモニター欲しさにゲットしたLC630のCD-ROMの排出スイッチが壊れた際に6300のフロント・パネルは流用された。
さらに5210から取り出した500MBのHDDは630のお腹に収まった。
で、見事ニセモノ6300(中身630)ができあがったが使うあては全く無いのだった。(自爆)


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