〜なれそめ〜

これ言っちゃしょうがないんでしょうが、「もしMacに出会わなかったら?」「もし最初に出会ったのが窓機だったら??」・・・そんなこと考えたことありません?
ですからまず「修羅道」を語る一番最初に私とMacとの出会いを語っておくべきだと思うんです。

それは今を遡ること9年前。
当時の職場の同僚たちはほとんどパソコン・ユーザーでした。
で、みんな「亀さんもパソコン買いなよ。」と勧めてくれたのです。
「ワープロより拡張性もあるしね。」
でも当時の私はワープロすら持ってなかったのです。
第一文章書くのがだいっきらいな私にワープロなんて要りません。
年賀状は「プリント・ごっこ」で用が足りていましたし。
だから一生懸命「拡張性」とやらを解説してくれた同僚の言葉なんて右の耳から左の耳へ抜けて・・・。

当時、同僚の多くは「窓機ユーザー」で、職場にあったのは「窓3.1」マシン。
そもそも「ファイルマネージャー」「プログラムマネージャー」って何?!
「:win」って打ち込むことに何の意味が??

そんなときひょんなきっかけで職場にMacがやってきたんです。LC575。
当時アナログ人間だった私にとってはそれが「窓機」だろうが「林檎」だろうが全然興味がなかったんです。
「マタワケノワカンナイモノガヤッテキタ。」
ところがある日、同僚の数少ないMacユーザーの1人が、その575で略図を描き始めたんです。
記憶は定かでは無いですが、多分DRAW系ソフトだったのかなあ?
彼曰く、「やっぱりマウスで絵を描くのは無理だよ。」
今の私なら5分で描ける程度の絵。

耳がダンボになりました。
パソコンで画面に絵が描けるの??
ブラウン管モニターに自分が描いた絵が表示できる。
・・それはまさしく感動でした。
その日みんなが帰った後、私はおそるおそる575のパワーキーを押したんです。
「♪ちゃぁぁぁ〜〜〜〜ん!」(漢字トーク7)
それが私の「パソコン事始め」だったんです。

で、絶対Mac買おうと思い詰めて、「引き出し」貯金を始めました。
当時の職場は結構「予定外収入」がありましてぇ。
欲しかったのはPerforma630。
当時、何と30万円もしましたっけねえ。
目標額までもう後ちょっとって所で、かの阪神大震災が起こったんです。
職場も倒壊こそ免れたものの中はぐちゃぐちゃで、治安も不安だったので、その「引き出し貯金」を家に持ち帰ったんです。
家に帰って封筒に入れた「貯金」をなにげにテーブルに置いた途端、妻がやってきて・・・・
「何、これ、パパ?!」
「あっ、それは・・・そのぅ・・・・・・・」
「凄〜い!¥30万円近くあるぅ!」
・・・哀れ、その「貯金」は生活費に消えました。(泣)

震災のドタバタが落ち着いた頃、妻にそっと尋ねてみます。
「あのさ・・・パソコン買っていい?Macintoshっていうの。私のへそくり使い込んだでしょ。」
震災前には¥30万円だったはずのPerforma630はなぜかダイエーで十数万円たたき売られていました。
もしあの震災が起こらなかったらきっと私は¥30万円で630を購入していたはず。
数ヶ月後にはバナナのたたき売り状態になるパソコンの「恐ろしさ」をこの時もっと噛みしめておくべきでした。
ですが、プリンターも一緒に買うつもりだったのでちょっと安いPerforma575を手にした私はルンルンで、とんでもない修羅道に一歩を踏み込んだことなど全然わかってなかったのでした。


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