5300の悲劇

もちろんそれで終わっていたらそれはここのネタにはならなかったであろう。

きっかけは本宅の窓機用に導入した繋ぎ放題のPHS-PCカードだった。
その本宅のマンションにBフレッツ回線がひかれることが決定し、不要になったそのPCカードをどうしようかと考えてるときに、わが家の片隅でひっそり眠っていた190のことを思い出してしまったのだ。
当時すでにネットお〜くしょんにはまっていた私は、「190のジャンクを安く買って復活させよう!」と思いつく。
ただし、思いついたはいいが、powerbookなんてどうやってバラすの??
「え〜〜い、ままよ、何とかなる!」
こう言うことを見境もなくやっちゃうところが初心者たる所以である。
まずは分解用のドライバーをお〜くしょんでチェックした私は品定めにとりかかった。
ところが、190どころか5300ですらけっこうお手軽価格なのだった。
「何も我慢してジャンクなんか買わなくたっていいじゃん!」(自爆)
元々分解に自信が無かった私の元にはいつのまにか程度極上の5300csが届いていた。
そこで止めておけば良かったのである。
物事にはすべからく「程度」と言うものがある。
それを逸脱するものの前には「不幸」という名のドツボが口を開けて待っている。

自分がそういう性格なのは薄々感じてはいた。
つまり・・・「シリーズものはいっちゃんいいのが欲しい!」。
おバカさんな私は当然のように、5300系最上位機種に手を伸ばしてしまったのであった。
それは決して「お手軽価格」とは言えなかった。
しかし5300csの603e/100MHZ、DSTN液晶に対し、その5300ceは603e/117MHZ、1MBのVRAMを備えたTFT液晶はあまりにも美しかった。
実は肝心のPCカードを使ってのWEBアクセスは5300ceを持ってしても決して快適とは言い難かったのだが、すでにのぼせ上がってしまっていた私はお〜くしょんで190/5300系のバッテリーを漁り始めていた。
何故なら、旅先でバッテリーが切れたpowerbookは役立たずの3kgの重りである。
そういう苦い経験が私をバッテリー・マニアに駆り立てて・・・気が付けば部屋には7個のバッテリーが並んでいたのだった。
そんなに集めてどうするんだって?
さあ???自分でもなんでそんなことになったのかよく覚えていない。
ちなみに5300とバッテリーを2個パソコンバッグに入れて担いでみる。
当たり前だがそれは肩に食い込む重さだった。
「こんなもん、誰が持ち運ぶんじゃぁ?!」(爆死)

ともかくようやくこれで190/5300コレクションは完璧のはずだった。
いったんは見捨てられていた190でさえ、5300で充電したバッテリーさえ挿してやれば復活をとげたのだから。
しかし、その蜜月もまた長くは続かなかったのである。

厄介者は5300ceであった。
ある日その美しい液晶を堪能していた私の右手の中指がその異常に気づく。
クリックボタンが渋い・・・あれっ?!!
5300系の脆いので有名なパームレストを恐る恐るバラした私が見たものは・・・粉々になったクリックボタンのパーツだった。
仕方がない。
少し悩んだ後、私は「手際よく」190を分解してそのトラックパッドごとクリックボタンを5300ceに移植していたのだった。
実は190のトラックパッドは先発の兄弟機達とは異なり、タップに対応していた。
「これで5300ce改じゃぁ!!」
トラックパッドをはぎ取られた190は哀れにもりっぱなジャンクと化していたが、私は満足だった。
ただ・・・やっぱりその蜜月もこれまた長くは続かなかったのである。(こればっかし!)
ある日、そのころすでにさんざん「やってもうた!」の果てにpowerbook長者となっていた私が5300ceの蓋を開けようとしたその時、右手がその異常に気づく。
ゴリッ!ギギギギギ・・・・・
ぎゃ〜〜〜〜〜!やっちゃったぁぁぁぁ!!
そう、190/5300筐体のお約束、ヒンジの破損が待ちかまえていたのであった。

全ては終わった。
190/5300に拘った私の手元に残ったのは2台のジャンクと7個のバッテリー。
5300csが唯一健在なのがかえって哀れを誘う。

敢えて言おう。
190/5300はマジ欠陥品である。
こんなもんコレクションするのは大バカだ。
「やってもうた!」私が言うんだから間違いない!!!

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