発覚した「詐称」

人が何と言おうがMacは絶対「女性」である。
魅力的だが、思いっきり嫉妬深いおねえさんに違いない。

***************************************************

事の起こりは8月初めのある日。
盆の里帰りをひかえた私は、久々に故郷の竹馬の友に電話をしていた。
彼にはちょうど1年前PowerMac7600改G3-233MHZをプレゼントしたのだが、万が一にも調子を崩してちゃあイケナイってことで、Macの様子を聞いておこうと思ったのだ。
「それがさ〜、先日いきなり壊れて何も映らなくなっちゃったんだよ。」
・・・Macどころかパソコン素人の彼に電話で「症状」を詳しく聞いても無駄。
わかったのは「スイッチ入れても何も映らなくなった」ってこと。
私;「もうすぐ里帰りするから、その時に代替え機を持って行く。」
彼;「えっ、そんな・・・また手間かけて申し訳ないよ。」
私;「互いに長年の親友じゃないか。水くさいことを言うな。」

今だから正直に告白するが、実は私自身がそろそろ何でもいいから「やってもうた!」したくなっていただけなのだった。
久々にオークションでいくつかの候補をピックアップして価格調査開始。
できるならばG3-233MHZ以上のCPUを積んだMac、そう、あの「青白」のやつが当初のターゲットだった。
どうせなら「OS9」「OSX」共にインストールして友に最新OSを堪能させてやろうか・・・・・待てよ、初心者の彼に「デュアル・ブート」の意味教え込むのは大変だぞ。
それに「青白」の程度のいい出品はまだまだ値段がはるじゃないか。
少し悩んだ私はベージュG3にしようと決めたのだった。
彼が改造に手を染めるとは思わなかったので「初期型」であろうが一向に構わなかった。
zipも不要だからっと・・・・。

間もなく私は無事オークションでG3-266をゲットしたのだった。
届いたそれはやたら美しかった。
「ベージュ」と呼ぶのがはばかられるほどの純白。
そのG3を物色している最中に自分のG3-266改に増設する256MBメモリーもゲットした私は、余った128MBのメモリーを彼のベージュに挿してやろうと考えた。(何とサービス満点の友情だろう。)
が、その蓋を開けた私は思わず言葉を失った。

こんなキレイな中古Mac見たことがねぇぇ〜〜〜!

前面の電磁波遮蔽版はまばゆいばかりにピカピカで、おまけに内部には埃1つ無い・・・そう、まるで新品同様なのだった。
おそらくほとんど使われずにどこかにしまわれていたのではないだろうかとさえ思えた。

実は私、「代替え機」はタダで友に送ることを決めていた。
ただ、こんなとんでもなくビューテホーな「代替え機」が届くのは計算外だったのだ。
「・・・こんなキレイなMac、ド初心者にタダで進呈するのはもったいない。
 どうせなら今使ってる266改からCPUとRAMとHDDとzipドライブドライブを移し替えれば・・・・・」
心の中の「悪魔のささやき」を実はしっかり「聞かれて」いたことに私は気づかなかった。

数日後、イキナリ自分のG3-266改が起動しなくなった。
「しょうがないヤツだなあ、またスネてやがるのか?お前を追い出したりなんかしないよ。」
別のMacが部屋にやってくると必ず1台は調子を崩すのが慣れっこになっている私は「彼女」に優しく語りかけながら蓋を開けて弄くり始めた。
が・・・・ウンともスンとも言わないのだった。

くっそ〜〜〜、何でこんな時に壊れるんだよ〜〜〜!!

PowerBook G4を全く創作には使っていない私はマジで困った。
G3-266改が動かないとせっかくのってる創作活動が止まってしまう!
今度ばっかりは本気で考えてしまった。
「やっぱりこの266改からCPUとRAMとHDDとzipドライブドライブを移し替えて・・」

いや待て、男としてそんな「友情」を裏切るようなことは私にはできないっ?!(大げさ)
もう一台急遽G3-266をゲットして・・・・って、まんま「振り出しに戻る」ではないか。
私の部屋のMacの「配置」から考えてやはり今度もDTモデルか?
でもG3-266DTが一時的とは言え部屋に3台も並ぶってのは相当間抜けではないだろうか??

何かに急かされるように私はG3-266MTをゲットしたのだった。
届いたのは見事なまでに「中古」であったが、この際贅沢は言っていられない。
G3-266改からCPUとRAMとHDDを移し替えなければ。
と・・・そう言えば私はZIFソケットのCPU交換なんてしたことがないのだ。
あわててWEBで調べるものの、わかりやすい画像付き説明がなかなか見あたらない。
無理しちゃってまた壊したりしたらしゃれにならないではないか。
実は放熱版の外し方がちょっとコツがいることを除けば、それは簡単な作業だった。
よ〜〜し、今度はHDD・・・・・かって9600の蓋を開けたときと同じ現実が待っていた。
G3-266MTのHDDときたらフロッピー・ドライブの真後ろ。
これって全部バラバラにしないとアクセスできないのぉぉ?!
・・・ヤメよう。これで壊したら元も子もない。
純正は6GBあるから「OS9.2」でしか起動しないわけで一応は足りる。
それに闇雲に買った40GBの外付けHDDもあるしぃ。
でもG3-266改の80GBHDDに入っているデータだけでも救出しなければ。
と、そこで私は思いついてしまったのだ。
一時的にこの80GBHDDを友人用の266DTに繋いで起動させ、外付けHDDに移し替えればいいんだ!!
何と冴えているんだ!・・・・・・ところが、何と、そのHDDがマウントされないのだった。
つまり・・・てぇことは・・・

実はG3-266改そのものが壊れたわけじゃなくて
またHDDがお亡くなりになっただけだったのぉ?!!

全身の力が抜けた。
いいもん!MTモデルが欲しかったんだもん!!(いったい誰に突っ張って見せているのだろう)

とりあえずは「OS9.0」をインストールして、これを「OS9.2.1」でバージョン・アップして・・・
ところが何度やっても「OS9.2.1」のバージョン・アップ作業の最中にフリーズしてしまうのだった。
しかも「OS9.0」をインストールした状態でシステム・プロフィールに表示されるのは「G3-266MHZ」。

何でやねん?舐めとんのかい、われぇ?!
G3-400MHZやなかったんかい?!!

足りない頭で考えた結論は・・・・「きっとジャンパ・ピンとかの設定でクロック・アップ」ちゅうのをやっていたに違いない。
前オーナーが「青白」の400MHZ CPUに挿し換えているものだとばっかり思いこんでいた私は激しく落ち込んだのであった。

Ccupやと思うてたんが実はAcupとは詐欺やないけぇ!
おんどりゃ「詰めもん」しとったんかいっ?!(泣)

全ては終わった。
結局G3-266MT、RAM512MB、VRAM6MB。
まあ一応は使えるだろう。
もちろん部屋の片隅には完璧な部品取りジャンクと化した元・G3-266改が積み上げられたことは言うまでもない。

で、これまた足りない頭で考えてみる。
何でG3-266改は壊れたんだろう。
昨年から私は夏を扇風機だけで乗り切ってきた。
当然クロック・アップが施されたG3-266改の内部は高温になっていたはずだ。
しかもG3-266改が去年初めて私の部屋にやってきたのは秋だったっけ。
「冷却」を考えなければならないのはMacだって同じ。
これでまた一つ、私は賢くなったのだろうか??(爆死)


次を見る→

←お買い物TOPに戻る

inserted by FC2 system