話は２週間ほど前、８月下旬のある日に遡る。

夕方5時に仕事を終えた私は床屋に出かけるつもりだったのだが、外はあいにくの小雨。
「床屋は明日にするさ」とさっさと部屋に戻り、さっそく焼酎なんかをあおりながら「地下室」に「30数年ぶり」の手描きの漫画をアップ。
以前から私をご存知の方ならすでにご存知だろうが、私は中高生の頃まで漫画家志望だった。
が、ある日絵は描けるが漫画の「コマ割り」ができないことに気づいた私は、泣く泣くその夢を捨てたのだった。
数年前にタブレットで数ページの漫画は描いたことはあるが、その時は１コマずつ絵を描いてサイズを縮小してコマにはめ込んだもので、全くの「手描き」原稿はまさに中高生以来だったりする。
「やっぱりダメだな〜〜〜」を自覚しつつサイトにアップしたところでお酒が切れた。
「地下室」の常連さんに「漫画をアップしたから見てね！」とメールを送った後、酒を買いに外に出たら小雨はあがっていた。

まだ７時過ぎだったので駅の反対側の「大衆理容」へ。
歳のせいで髪が伸びるとやたら白髪が目立つのが見苦しいから。
カットだけのそのお店は￥1000円・・・のはずが、７時までは「通常営業」でそれ以降は30分ごとに「時間外料金」なんだって。
とは言ってもプラス200円だってのでそのままお願いしてさっぱりと。

そういえば晩飯がまだだったので、理容店のすぐ側のマクドでハンバーガーを１つ買って頬張りながら家路を・・・・・のはずが、ついつい駅前のきらびやかなネオンがまぶしいいつものパチ屋に吸い込まれる私。
過去の経験上、給料日前にパチ屋に出かけていい目に遭ったことの無い私の財布の中には￥１万数千円。
「この数千円分だけ打ったらさっさと諦めて酒を買って帰るぞ！」と心に誓いながら、私はパチンコ「CR新世紀エヴァンゲリオン」に１人目の「野口英世先生」を突っ込んだのだった。

当たり確率約500分の1・・・そうおいそれと当たりなんて引けるはずが・・・・な、何と最初の￥1000円で確率変動大当たり！！
「野口英世先生偉いっ！！」（爆）

パチンコをご存知でない方のために解説しておくと、確率変動大当たりを引くと、次の当たりまでの確率が約10倍にアップする。
「CR新世紀エヴァンゲリオン」はそんなパチンコ台のうちでも「新規準機」と呼ばれるもので、確率変動突入率は約7割。
確率変動が連チャンすれば大勝ちも夢ではない、まさしく「ハイリスク・ハイリターン」パチンコ台なのだ。
しかし7/10で確率変動とはいえ、普通はせいぜい5連チャンほどで通常当たりが来てオシマイってのが毎度のパターンなのだが、その日の私はひと味違っていた。

あっさりと5連チャンはクリア。
まさかまさかのうちに10連チャン突破！（ちなみに１回当たりを引いたとして換金すると約￥4K程になる）
先頃同じ機種で￥30Kほどお小遣いを頂いたばかりの私は、「これで念願のMac miniが買えるぞ！」とほくそ笑む。
が、神様のきまぐれかその日の「暴走モード」は止まらなかった。
ついに15連チャン突破！
図らずもヘラヘラ笑いが止まらなくなる。
それと同時に「こんな大当たりして私は今年のツキを使い果たしてしまったのではないか？」なんてどこか怖くすらなり始める私。
が、ついに19回目、通常当たりがｷﾀ~~~~。
よかった〜、これで帰れる〜！もうこれで十分だよ〜〜！！

「新規準機」はこの当たりの後に100回の「時短モード」に突入する。
当たり確率は通常と同じ約500分の1なのだが、絵柄を回転させるための中央のチューリップ（古！）が「サセコ」のお股のように（爆死）パカパカ開きやすいオマケ・モードなのだ。
その「時短モード」がまもなく終了・・・って時に通常絵柄ではあるが、アツ〜〜い（＝高確率で当たりの）リーチに発展。
まさか・・・当たってしまった！
いや、さらに再抽選モードに突入！！
で・・・「7」で当たり。もちろん確率変動。
すでに閉店10分前。
打ち始めて既に3時間、私はすっかり疲れていた。
確率変動状態で閉店時間を迎えると、お店がもう1回の当たりは保証してくれる。
合計21連チャン。
換金したら￥91500円だった。
投資額は「野口英世先生」たった１人だから、純益￥90500円！！
パチンコにハマって十数年になるが、こんな大勝ちは始めて。
もう今年いっぱいは二度とパチ屋に行かないぞと心に誓って店を出た私であった。

ちなみにこのお店、換金の際は全て千円札なのだ。
財布になんか入るはずもない千円札90枚をポケットの中で握りしめながら家路に着く私。
翌朝早々に銀行に出かけて全て預金してきたのだった。

さてこれでさっさとMac miniを買ってしまえばよかったのだが、何たって懐がリッチになってお〜くしょんを彷徨う私を煩悩が襲う。
せっかくこんなに勝ったんだからもう少し高望みしてみようかな？
これで給料が出て、ちょっとばかり無理をすればかのG5 iMacですら買えるんじゃないか？？
しかし神様はそんな幸せボケの「成金野郎」を見逃すほど寛容ではなかった。

すっかりツキを使い果たした私は、ある日の夜道、大事な右手に大怪我を負ってしまった。
親指の1/3がバックリと裂けて骨が見え、その指の先はあさっての方向を向いていた。＜こんな状態だというのに妙に冷静だったりするのは「職業病」かもしれない。（自爆）
右手母指の第一関節部の開放性脱臼。
結局勤務先の病院では処置不能とのことで、最寄りの「手の外科専門」の整形外科に転送。
生まれて初めて手術台に横たわる身となってしまった。
こともあろうにせっかくの泡銭は一瞬にしてMac miniの夢と共に「治療費」にすっ飛んだのだった。

ここで終わったらそもそもここのネタにはしなかったであろう。
何と・・・戯け者の私は包帯でグルグル巻きの右手を抱えてまたもや「CR新世紀エヴァンゲリオン」の台の前に座っていた。
さすがに大勝ちこそできなかったが、何とか残った泡銭と合わせるとMac miniが買える金額を稼いでしまったのであった。

そりゃもうこうなったら再び神様から「やっかみの天罰」を食らう前に、速効でMac miniをゲットするしかないっ！

Mac mini 1.42GHZ SuperDrive。

全くの吊しのままのノーマルだが、どうせ「サブ機」扱いでしか使う気が無いので十分だろう。
何たって憧れの「Tiger」だし、実はついでにとMighty Mouseまでゲットしちゃったのだ。

わ〜〜〜〜い、痛かったけどバンザ〜〜〜イ！！
そういえば去年もそのノリでPowerBookをゲットしたんだっけ。

くれぐれも言っておくが私の真似をしようなんて決して思わないこと。
「柳の下の泥鰌」は大昔から一匹と決まっている。
カタギの人間なら地道に貯金してMacを買うのが正しい人の道なのだから。（爆死）

実は気が早くMac mini用のつもりでUSBスピーカーを近くの家電店で購入していた私。 でもまさかあのMac miniにスピーカーが内蔵されていたとは計算外だったが。

届いたMac mini＆Mighty Mouse。 これが泡銭だと思うとたまらないではないか！

うわさ通り驚くほどコンパクトなMac mini。 ただし周辺機器をごちゃごちゃ繋ぐためのケーブルが凄く目障り。 Mighty Mouseは従来の純正Pro マウスに比べてぐっと軽量でなかなかいい感じ。

で、これが現在の私の「デスク・トップ」。 eMac；OS9.2 Mac mini；OS10.4 PowerBook1400；OS8.1